このサイトに来てくれる人たちは1度や2度は「JICA協力隊として世界を変える!」っていう広告やCM見たことある人が多いと思います。
これは半分正しくて、半分間違いです。
実際途上国で生活してこの国を変えれたのかどうか?また、2年という期間の中で変えられるものなのか?を解説します。
途上国での自分の役割
そもそも、大前提として
大前提ですが、協力隊として途上国に派遣される場合、応募から実際に派遣されるまで1年以上のタイムラグが生まれます。
なのでJICAが話していた担当者がいなくなっていたり、他のNGOや政府資本が介入していたりする場合もあります。
これが意味することとは、、、
自分が想像していたような協力隊像がいとも簡単に崩れ去ってしまうことがあるということです。
日本の仕事で例えるならば、営業職を希望したのに人事や総務に配属されるみたいなかんじかな?
そのくらい活動が違うと言うことがあり得るわけです。
自分の存在意義を見失う可能性があるけど挫けてはいけない
上記の通り、タイムラグや先進国では考えられないことが毎日のように起こる途上国での活動で自分の存在意義について考える隊員は多くいます。
同僚との関係
そもそも赴任しても、同僚やカウンターパートが無関心である確率は非常に高いです。
なんなら、同僚やカウンターパートと一緒に活動するように持っていくことが協力隊の活動で一番大変なことかもしれないって言うレベル感です。
意気揚々と頑張るぞと意気込んでも、出鼻から挫かれて、自分いる意味ないやんと考えてしまいます。
活動先との関係
自分がどのような職種かによって、活動する場所が変わるし、そこにいる人たちのポテンシャルも変わってきます。
僕の場合は、日本でいう県庁みたいなところなので同僚含めて全員、頭がいいです。
しかし、一歩フィールドに行けば英語が話せる人は皆無でコミュニケーションを取ることすら難しいですが、何も会話もできないのにも関わらず皆んなとても優しく接してくれるし受け入れてくれます。
なのに、自分は何もすることがないというジレンマに陥る人が多数います。
僕も、最初はやることがないしなんのために来てるんだろうと考えていました。
なんなら早く日本帰ったほうがいいんじゃね?とまで考えました。
自分が住む町での生活
基本的に、隊員が住む家はその地域の中では、上等の住居である場合がほとんどです。(住んでいる町の規模によって差はありますが、、、)
隊員間で差はありますが、現地の人の家と比べたらめちゃくちゃ立派な家であることが多いです。
しかも、歩いてるだけでめちゃくちゃ目立つ外国人。
みんな僕たちの家は知っているし、家の掃除させてくれ〜と言われたり、シンプルにお金ちょうだいって言われることも多いです。
買い物するにしても、相場よりも上乗せされた金額を請求されることがほとんどだし、いちいち交渉するのもめちゃくちゃ疲れます。
慧眼を養うこと
上記でも述べた通り自分が想像していたことと、実際に必要とされていることには必ず乖離が存在ます。
なので応募した際に記載されていたことが、本当に私たちが期待されているか事なのかどうかは分かりません。
では僕が僕なりのやり方でどのように開拓して、粘ってきたかを紹介します。(上からですいません)
とりあえず配属先には毎日行く
基本的にアプローチはここからになります。唯一、自分が来ることを知ってくれている人達だし、頼りやすい人たちしかいません。
皆んな忙しいから構ってもらえるかどうかは別です。
職種にもよりますが、学校や施設への派遣の人は同僚について回る事、農業系の職種の人達はフィールド巡回する同僚が多いと思うのでその時についていく事が重要だと思います。
そうすることで繋がりができたり、配属先が今、何にコミットしているのかが見えてきます。次回からは一人で行くことも可能になるし一気に活動が広がります。
情報の収集に勤しむ
そもそも活動する地域によって、行っていることは違ってきます。
日本でも各地で特産品が違いますよね?そんな感じです
大元の政府機関が出している大綱は一律だとは思いますが、地域によって色々と違ってきます。
なのでJICA事務所のスタッフや、同職の隊員、過去に活動していた隊員のレポートなどあらゆるところから情報を得る必要があります。
そうすることで捻れた糸が解けるように、その国の状態や課題が一つづつクリアになっていきます。
こんな感じで一個一個情報を手に入れることで点と点が繋がっていきます。
ある程度権力がある人&コミュニケーションが容易に取れる人と仲良くなる
ある程度権力がある人とは、決裁権がある人と、周りを巻き込む力がある人の両方を指します。
決裁権がある人とは?
日本ではこれ1日で終わるやろ?ってことも途上国では2〜5倍(もっとかも)くらい時間がかかります。
ということは、、思った通りに何事も進まないということです。
下っ端(学校で言うならば教科担任レベル)の人とやり取りしてるものならば、1年くらいは進まないんじゃないかな?(自分の感覚ですが)と思います。だからなるべく、施設の経営者(学校で言うならば、校長先生や教務主任レベル)や団体のリーダーなどと太いパイプを持つことがとても重要なタスクの一つになります。
コミュニケーションが容易に取れる人とは?
これは過去何回か述べていますが、英語が話せる人と繋がることが一番の近道です。もちろん頑張って現地語や主要言語をマスターできる方はこれを重要視する必要はありません。
また、あーだこーだ発言しても、郷に入っては郷に従う(When in Rome, do as the Romans do.)ことをしないといけないと思います。
その国にはその国のやり方があるので、何処の馬の骨かもわからん日本人がわーぎゃー言うのは少し違うのかなと感じています。
だから、リスペクトを忘れないこと、そして向上心があり、こちらの話を理解してくれようとしてくれる人とつながることもとても重要です。
ルワンダが特にそうなのかもしれませんが、トップダウンの風潮があるように感じます。上の者からの指示は絶対だし、動きも機敏になります。←言われる前からやれや笑。っていつも思います。
自己研鑽と自分を愛でる
僕が2年近く青年海外協力隊員として生活してきて感じたことは、モラトリアム期間でもあると言うことです。
よく、大学生活はモラトリアム期間と称されることは多いと思いますが、協力隊の生活も第2のモラトリアム期間だなと感じました。
時間は有限なのに気づけないまま2年が経ってしまわないように注意する
とりあえず、協力隊の2年間は一瞬ということは覚えてください。これは全隊員が口にする言葉です。でも、2年間はとても長い時間です。日本で働いていた人ならわかると思いますが、こんなにまとまった時間を取れるのなんて、これ以降定年してからじゃないとありえないくらい程です。
活動がうまくいっているとき、うまくいっていない時それぞれ経験するはずです。それでも自分の足だけは止めない方がいいです。
実際に僕がやっていた物を紹介します。
◯おすすめの自己研鑽
- 語学学習 おすすめ度(★★★★★)英語はマストで現地語をやるか、スペイン語やフランス語や中国語などの世界で通用する言語をやると良いと思います。
- 読書 おすすめ度(★★★★★)Kindleがある方はunlimitedに登録して読み漁りましょう。ルワンダのJICA事務所にはライブラリスペースがあったのでそこから借り流ことも可能でした。
- 運動 おすすめ度(★★★★☆)学生時代に何かスポーツやっていた人はそれをやればいいのかなと、、やってなかった人もただ走ってみたりすることでリフレッシュもできます。
自分を甘やかしてリフレッシュが必要
本当に、日本ではありえないことが起こるので心と体へのストレスは僕たちが思っている以上に溜まります。
時間は有限だと述べた事と矛盾していますが、リフレッシュは絶対に必要!!
海外旅行ですら気疲れすることがある中で、途上国での生活(特に赴任してすぐ)はめちゃくちゃ心身にストレスを及ぼします。
文化、生活、言語…etc 全てが日本のそれとは違います。
なので、リフレッシュはとても大事!
おいしい物を食べる。仲のいい隊員のところに遊びに行く。お酒でもパーっと飲む。など毎日ではなくても、気分転換を挟んでもらいたいです。
JICA協力隊員としての成長と反省
結論として、思い描いていた協力隊員生活が出来なかった。
というのが私のアンサーです。
理想・・・現地語がペラペラになって、毎日現地の人と協力して活動をしている私
↓
現実・・・全然コミュニケーションが取れない+日程調整や段取り調整で1週間〜1ヶ月かかる。時間を持て余してしまう自分がいる現実
こんなもんと言ってしまえば、こんなものなのかもしれませんが、中々自分が思うように活動できていないと言うのが歯痒さもあり、諦めもありと言う感じです…
潤沢にあるのが時間。それをタイムマネージメントするのは自分。
ニーズがあるかと言われれば自分がいても変わらないことが99%。
残りの1%もしくは、0.5%の部分をどうにかして変えていくために日々考えて自分ができることをやるという感覚に近いです。
ゆっくり一歩づつ、進んでいくことが協力隊としての活動の成功の秘訣かもしれません。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
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