【JICA海外協力隊やめた方がいい!?無駄!?】なぜこのようなことが言われているのか?本当にそうなのかを解説します。

stop 青年海外協力隊
この記事は約10分で読めます。

協力隊に申し込むか考えている時に、やめた方がいいという辛辣な記事を見かけたことはありませんか?

実際に派遣されている身として直接感じたことを書いていきたいと思います。

やめた方がいいと言われる理由

やめた方がいいと言われる訳
  •  発展途上国は危険だから
  •  キャリアアップに繋がらないから
  •  まともにコミュニケーションも取れないから
  •  出来ることが限られる。(草の根レベルでできることが少ない)
  •  ストレスフルな生活が確定するから
  •  周りの日本人から異端児扱いされることもある。(税金の無駄だと言われることもあある)

1つずつ詳しく見ていきましょう!

途上国は危険(日本に比べたら)

下記リンクから、世界各国の犯罪指数が確認できますが、やはり協力隊として多く派遣されている中南米や、アフリカ、アジアなどは日本に比べて高い数値となっています。

 

 

家族や友人から、なんでわざわざそんな所に行くの?やめておいた方がいいんじゃない?と言われる機会も多いと思います。

確かに、犯罪や事故などに巻き込まれないとは言い切れません。

しかし、JICA海外協力隊では防犯や安全対策に関しては十分な対応が各国の在外JICA事務所によって行われています。

安全に関する具体例
  •  (比較的)防犯上安全な住居の選定。
  •  24Hセキュリティが付く
  •  安全対策アドバイザーが事務所に常駐
  •  治安情報の発信、連絡手段の確保(公用携帯が貸与されます)
  •  医療費はJICA負担(活動に関する怪我や病気に限る)
  •  渡航制限や国外退避の設定

その他にも、南京錠やメガホンなどの細々した防災グッズなども貸与してもらえます。アフリカ地域などではマラリア予防薬なども無償でいただけます。

留学や、海外旅行などでもこんなに盛りだくさんの安全対策が練られていることはそうそうないと思います。活動に集中できるように安全対策はしっかり設定されています。決められたルールをしっかり守って、気を抜かなければ大きな事件に巻き込まれることはそうそうありません。

キャリアアップに繋がらない

結論から言うと、時と場合によります。

国際社会で将来働きたいと考えている人はもちろん現場での経験としてプラスになるし、語学力活かしたいという人も2年間で培うことも可能です。グローバル化に伴って各企業も海外での経験を有する人材を欲しているところも増えてきています。

しかし、否定的な意見を持っている人も少なくありません。所詮ただのボランティアだから何も身についていないと考えている人もいるだろうし全てがうまく働くとは限りません。

JICA協力隊は勤務経験に含まれると言われていますが、そう見做してくれないところも一定数あることも事実です。

 

上記のサイトでは、地方自治体が積極的に協力隊経験者を採用しようとしているなど、経験者ならではの選考などもあります。

ちゃんと協力隊の経験を見てくれている企業もたくさんあるということです。

一番ベストは、目標があってステップアップとして協力隊の経験を生かせるのがベストですが、参加して初めて気づくこともたくさんあります。新しい分野への一歩としてこの経験が生きることもザラにあります。逆にやっぱり日本で働きたいという人も大勢いると思います。

その他のフォローアップ

協力隊経験者の進路開拓は様々な支援があります。

 

教育訓練手当や、奨学金事業、国連ボランティア(UNV)など様々な進路開拓を支援してもらえます。

コミュニケーションを取ることが難しい

公用語が英語の国で、任地の人達が英語を話せるならば、関係構築だったり、活動のしやすさにおいてはやりやすい以外ありません。

しかし、フランス語やスペイン語、現地語などしか通じない地域での活動をする隊員の方が多いです。派遣先のCP(カウンターパート)や同僚はしっかり教育を受けている人が多いため英語を話せる人が多いですが、現地の住民は英語が話せない人も大勢います。

そもそも日本人がまともに英語すら話せない人が多いので英語が通じるからと言って確実にコミュニケーション取れるかと言ったらそうではないですが、、、

会話もできないのに何ができるのか?という意見もあるのが事実です。

しかし、事前の派遣前訓練や、赴任後の語学レッスンなどで少なからず挨拶などのコミュニケーションは取れるようにはなります。

また、2年も住んでれば簡単な会話はできるようになります。最初は勉強しなければいけないことが多いですが。

話せないなら、英語が通じる人を探して協力してもらうなど遠回りすることも多いですが、それも含めての協力隊の活動だと思います。関係を築いて紹介してもらうためのコミュニケーションなどソフトスキルが身に付きます。回り道した分やり遂げた達成感もより感じられます。

できることが少ないから何も得られない

先の言葉によるコミュニケーションの難しさも含まれますが、ボランティアとして来ている以上、企業やNGOの様にお金をかける支援というものは中々できません。しかし、現地の人から見たらお金を持っている外国人がボランティアで来ているからなんか買ってもらおうという考えでいる人たちも大勢います。

中には、予算を確保してくれるところもありますし、JICAに申請して物品を買ってもらうということも無くは無いですが、基本的には小さいことを細々とやっていく2年間になります。

中には目を見張る様な活動ができた隊員もいて、クローズアップされがちですがその様な煌びやかな活動ができる人はほとんどいません。

大きいプロジェクトでデカイ橋作ったり、コンクリの道路作りました。みたいに大きい支援は協力隊で成し得ることは難しいですが、頑張って現地の人とコミュニケーションをとって、何かできないかなと頭を悩ませること一つとっても僕たち一人一人の成長に繋がり、日本人は優しくてとてもいい人達だと思ってもらえることも重要な活動です。川下の協力隊員じゃないと手が届かない、重箱の隅をつつく様な細部にアプローチできることが我々協力隊員だから出来ることなのです。

ストレスフルな生活が確定する

結論、改めて日本から外国に出てみると日本っていい国なんだなと感じます。

ご飯は美味しいし、治安はいいし、時間は守るしこれがスタンダードで生きてくると些細なことがストレスになっていきます笑

ルワンダで感じるストレス(実体験)
  •  飯がまずい
  •  待ち時間がえぐい
  •  アジア人差別
  •  治安が日本よりは悪い(ルワンダはアフリカの中だとめちゃくちゃ良いです)
  •  言葉が通じない
  •  インフラ設備が悪い

他の国はどうかわからないですが、まぁ待ちます。

 

銀行や病院で2時間近く待ちぼうけ、レストランで注文してからアベレージ1時間は待ちます。(ビールや飲み物だけは音速でサーブされます笑)

アフリカンタイムだからと言われるけれど、やはり慣れません。時間は有限だからもったいないなと感じてしまいます。あとは、待つ割に飯が非常に美味しくない。内陸国の影響もあってかレパートリーも少ないし味付けも美味しくありません。自炊した方がいいじゃん!ってなります。

 

差別か、からかっているのか知りませんが、歩いていると「チャイナ〜」「チンチョンファ〜ン」などと言われます。慣れるけど腹は立ちます。笑

 

 

自分の思いや考えが伝えられないということは非常にムカムカします。スムーズに会話のキャッチボールができないからこそ自分の不甲斐なさにも、物事の進むスピードにもイライラします。

 

停電や断水も日本とは比べものにならないほど発生します。まだ水道あるだけマシかぁと考えますが不便なのには変わりません。特に夜の停電はやりたいことが何もできなくなるので計画が狂います。万が一に備えて早め早めの行動が大事だなとこの考えは磨かれます。

ストレスは間違いなく日本で生活しているよりもかかります。タダでさえ慣れない途上国で生活しているだけでも負荷がかかる上、上記の様なことが頻繁に発生するとメンタルがやられたりしてしまうこともあります。無理をするのは良くないですがこの生活ができるのも貴重な経験と前向きに変換していく力が重要になります。あとはすぐにJICAに相談するなど困ったらすぐに助けを求めることが大切です。

周りから変な目で見られる。

基本的に、途上国に進んで住みたいという人の割合は少ないです。だからこそ、この様な選択を取る人のことを変わっていると思う人も少なくありません。これが地方などの村社会なら尚更変な噂でも立てられるでしょう。(知らんけど)

僕個人の考えでは、日本は出る杭を潰すし、マイノリティな考えを持つ人たちに寛容な国民性ではありません。

自分がやりたいことをやる。素晴らしい考えであるし、途上国で2年間を費やすという経験は変え難いものです。周りの意見も参考にすることは悪いことではないですが、自分がやりたいことに全ツッパすることの方が後悔なく生きていけると思います。

まとめ: 興味があるなら協力隊に行くべし。

協力隊は日本政府のODA(政府開発援助)予算で行われており、しっかり国から定められている事業でもあるため、安全面や金銭面、就業支援まで手厚くサポートしてもらえます。協力隊に使う金なんか無駄だという意見もありますが、ならその人が政治家になって仕組みを変えればいい訳です。

また、煩わしい手続き(パスポートや航空券、海外保険など)全て行ってもらえるためとてもスムーズに海外に行くことが可能です。

否定的な記事を見たり、周りから足を引っ張られることもありますが、まずは説明会とかでもいいので経験者やJICAスタッフと話してみてほしいです。

 

ここまで読んだくださりありがとうございました。

コメント